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ずっこい。

  • 執筆者の写真: 雪絵 後藤
    雪絵 後藤
  • 2015年4月16日
  • 読了時間: 3分

最近よく「ずっこい」という言葉を連発するので

ふとこんなことを思い出したりした。

そもそも「ずっこい」という言葉。関西では「ずるい」という意味合いである。

「ぎゃー!まだおとなちゃうからおかあさんにリポビタンDはんぶんこっこしなさいっていわれたのに、いもうとにむっちゃのまれたんだよぅ(実話、のちに喧嘩)。」

であるとか

「わ、あの女子、男子の前でがらりと態度変えるや〜ん。や〜ん(実話、のちに嫉妬)。」

という悶々とした目敏さ、ということではなく

わたしが用いる大抵の場合、その仕草なり行動なりにセンスがあり、

または、母性本能をくすぐる一幕であったり

それを意識として分かってやっているのか本能(天然)なのかという絶妙なニュアンスを示す。

「あのサビのとこに頭に残るフレーズ頻繁に入れてくるやん。わざとかなぁ〜。だとしたら。」

ずっこいなぁ。

である。

このような長い前置きを踏まえ

子供の頃にあった、とあるゲーム機のお話をしようと思う。

小学校低学年の時、近所に駄菓子屋さんがあり

外に幾つかゲーム機が置いてあった。

一つはパチンコのような機械(これがなかなか当たらない。)

そして、もうひとつがじゃんけんの機械。

これがわたしの中では伝説のゲームなのである。

ゲーム自体はぐー、ちょき、ぱー、というとてもシンプルなボタンが3つあって

お金を入れ、

「じゃ〜んけ〜んポン!」

のポンの瞬間にボタンを押し、コンピューターと闘う極めて安易なものだったが

勝つとコインが出てきて延々に続けられるので、

小学生の頭脳ではローリスクハイリターンな遊びだったように思える。

ただ、わたしがいけすかなかったのは、負けた時に

「じゃ〜んけ〜んポ!ずっこー!」

と若干かみぎみにいうコンピューターに腹が立ったし

ただ負けただけなのにどうしてこう勝手に遅出しのていになっているのか?

という箇所がもうずっと腑に落ちなかった。

お小遣いをほとんどもらわなかったので、友人が買った分のコインを丁重に頂戴し

そのコインで遊んでいたのもあって悔しさもひとしおなのである。

ずっこーずっこーばかりいいやがって、と。

わたしは正々堂々スポーツマンシップにのっとりゲームをしているのに

ずるいとはなにゆえか、全然ずっこないわ!と。

まぁそんなわけで、「ずっこい」というワードを言ったり聞いたりする度に

あのにっくきゲームがいつも蘇るのだが

「ずっこーずっこー。」

と笑いながら楽しく連呼したところで、他人には全く理解されない点と

このようなゲームで遊んだことがあるよという方を割と昔から探している点と

やはり、自分が持っていない才能に触れた敗北感とじゃんけんで遅出しされたような点があるから

「ずっこい!」と発言してしまうのだと決め込んでいる。


 
 
 

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